2008年06月12日

社長の誇り:2008年6月12日

 今日は、セル生産を導入した支援先への訪問日でした。社長はちょっと席を外されていましたので、一人で現場を見て回ります。ちょうど現場の責任者が作業を止めて、パートさんを集めたミニ研修会をしていましたので、黙ってパートさんの反応を見ていました。みんな目が真剣です。

 そうしていると、社長が私を見つけて寄ってこられます。二人で社長室に戻り、近況を伺います。現場を見回ったときのデータでは、あまり良い数字が出ていなかったにも関わらず、なぜか社長は上機嫌です。

 社長曰く、「いや〜市況は冷え込んでて、まいったよ。でも、需要が高まっている時は、品質が上位にある我が社の商品は、良い値段を付けて売れていくのは当然だよね。しかし、品質の良いものだけで需要の全てをカバーするだけの量を供給することはできない。その不足分は品質の悪い他社のものが、そこそこの値段をつけて埋めていくことになるよね。

 今のように需要が冷え込むと、我々の商品も販売単価が下がって確かに苦しい。でも、どんなに不況になっても、この商品は世の中で不可欠なものだから、我々が供給する商品は最低数量は売れていく。しかし、当社と他の数社の品質上位の供給元で世の需要をほぼカバーしてしまうので、そうなると品質が悪い企業は全く売れなくなる。従来通りのやり方から抜け出せないところは淘汰されるんじゃないかな。

 この2年間、自分たちは品質と生産性の向上に取り組んできた。また販売チャネルも地方にまで広げることに成功した。これからの不況でも、我が社は生き残る自信が自分にはある。むしろ、この不況によってこの2年間我々が取り組んできた成果が、強みとなって発揮されて、ライバルと当社との差はますます開くのではないかな。そう考えるとこの不況が開けたときのことを想像して、わくわくして仕方がないんだ。

 特にここ数ヶ月、社員やパート社員の意識が変わったことが自分には強く伝わってくる。自分が現場に入ってやっていた時とは違った技術、自分が知らないやり方が現場に定着していることを知ると嬉しくなる。なぜなら、今の技術・やり方は彼ら、彼女らが自らの力で創り上げたものだからだ。パートさんであっても、求めればちゃんと成果が返ってくるメンバーに恵まれていることが何よりも嬉しい。
 この2年間の成果が自分にとっては大きな誇りなんだ。誰かに自慢したい気分なんだ。長い間この仕事をやってきたけど、こんな事は初めてだよ。」


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